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「クールジャパン」迷走の背景に、日本人の“弱点”アリ (1/7ページ)

 先週、フジテレビのニュースプライムのなかで、官民ファンド「クールジャパン機構」が大きな損失を出しているというニュースがあった。

 「日本のソフトパワーは世界一ィィ!」を合言葉に、586億円もの血税が投入されたにもかかわらず、多くのプロジェクトは損失だらけで死屍累々(ししるいるい)というのは、既に多くのメディアや識者が伝えているが、それをあらためて世に知らしめた形である。

 なんてことを聞くと、脊髄反射で「クールジャパンを成長戦略にしていたアベが悪い!」と雄叫びをあげる人たちがいるが、そもそも経済産業省に「クールジャパン室」を新設して、ここを新しい主力産業にしよう目論んだのは菅直人首相である。そのバトンを受け継いだ野田佳彦首相も東日本大震災復興に次ぐ重要政策としていた。

 だから、安部政権に罪はないなどと言うつもりはない。パラレルワールドで「蓮舫政権」や「枝野政権」となっていたとしてもどの道、「クールジャパン」は暗礁に乗り上げていた可能性が高く、これを「安倍一強」のせいにするとこの問題の本質を見誤ってしまう、と申し上げたいのだ。

 では、問題の本質はなにか。

 いろいろなご意見があるだろうが、筆者は今回の惨敗は、日本人が集団で国家的プロジェクトを進めていくうえでの「弱点」がモロに出てしまったからだと見ている。

 根拠は「歴史の教訓」だ。ほとんどの日本人は忘れているが、実は我々は過去にも「クールジャパン」と丸かぶりする発想とプロモーションで、「かっこいい日本」を世界に売り込もうとして大惨敗をしたことがある。

 それは「躍進日本」だ。

ITmedia ビジネスオンライン

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