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【高橋洋一 日本の解き方】トランプ大統領が利上げ不満発言、真の標的は中国の為替操作 次は人民元自由化に言及か (1/2ページ)

 トランプ米大統領は19日、米CNBCテレビのインタビューで、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げについて「喜べない」と述べた。ただし、2月に就任したパウエルFRB議長は「非常に良い人を据えた」とし、「FRBは最善と感じる金融政策を実行すればいい」とも語ったという。そして、「『大統領はそんな発言をすべきではない』と批判する人もいるだろうが、一般市民だったら言ったであろうことを話しているだけだ」としている。

 一般論としていえば、中央銀行には独立性がある。この独立性とは、「目標の独立性」と、「手段の独立性」の2つの意味を区別して考えなければいけない。かつて筆者は、バーナンキ元FRB議長に、「日本ではこの2つの独立性がきちんと理解されていない」と話したら、2010年5月に来日した際、きちんと説明してくれた。

 目標の独立性とは、目標設定を中央銀行が独立して行えることで、手段の独立性とは目標の下でどのような手段で達成するかについて中央銀行が独立して行えることだ。バーナンキ氏は、中央銀行の独立性とは手段の独立性であって、目標の独立性はないとハッキリ述べた。

 もっとも、この話は、中央銀行の独立性を曖昧なままに報道してきた日本のマスコミには耳の痛い話なので、報道では割愛されていた。

 トランプ大統領の「利上げを喜ばない」という発言は、インフレ目標2%達成のための金利引き上げについての話なので、中央銀行が手段の独立性を持つという原則に反している。もし、「インフレ目標はもっと高くてもいい(結果として利上げは不要)」という発言であればギリギリセーフかもしれなかったが、ここは一般庶民の目線というトランプ大統領の面目躍如とも言える。

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