記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】マスコミと官僚の「小ウソ」 モリカケで1年半騒ぐも…政権批判に国民騙されず (1/2ページ)

 最近、1年半も続いた「モリカケ」の報道が見られなくなった。明らかになったのは、大手マスコミは証拠もなく、「安倍晋三総理が関与している」「安倍総理の意向であった」など、裏が取れていない誤報レベルの報道を続けたことと、財務省では事務ミスを糊塗するために文書改竄(かいざん)にまで手を染めていたことだ。

 筆者にとって、財務省の文書改竄は想像のレベルを超えていたが、本コラムでも1年前から佐川宣寿・前国税庁長官の国会答弁がおかしいことは指摘していた。マスコミがもっと早く、問題は安倍総理にあるのではなく、財務省であることを追及していれば、20年前の「大蔵省スキャンダル」で同省が解体されたような大きな動きを作れたはずなのに、結果として温存してしまったのは痛恨だ。

 それにしても「モリカケ」はくだらない案件だった。森友学園問題は、近畿財務局が国有地売却時の原則である公開入札を行わず、地中のゴミに関する開示が不十分だったために、籠池泰典被告と近畿財務局の間でトラブルになったことが本質的な原因だった。「総理の関与」など考えられないような地方案件である。

 加計学園問題も、文部科学省が学部新設の認可申請を門前払いするという前時代的な規制を緩和するという小さな案件に過ぎない。「総理の意向」などあり得ないことについては公開文書で簡単に分かる。

 筆者一人で公開資料からでも分かることが、どうして大新聞など組織力もあるマスコミで分からないのか不思議で仕方ない。正確にいえば、マスコミでも分かっている人はいる。筆者に連絡してきたある人は、筆者が書いたものを読み、その通りなのだが、自分は会社人間なので書けないといっていた。さぞ悔しかっただろう。

 いずれにしても、「モリカケ」の両問題の流れはそっくりである。まず、総理と当事者の関係を指摘する。両当事者とも総理(または総理夫人)と知り合いであり、これらは事実だ。そこで、「知り合いだから便宜があったはずだ」と、論理が飛躍する。

関連ニュース