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【高橋洋一 日本の解き方】米中貿易戦争、中国に“勝ち目”なし…国際社会「一帯一路、既に失敗」 習近平体制、いよいよ黄信号 (1/2ページ)

 米トランプ政権が中国に仕掛けている貿易戦争が習近平政権に打撃を与えている。習政権の肝いりの政策である「一帯一路」や、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、「中国製造2025」などはもくろみ通りに進むのか。

 本コラムでも指摘したが、この争いは中国に勝ち目がない。関税引き上げは、自由な資本主義国間では百害あって一利なしだが、対社会主義国では政治的には意味があるためだ。

 そもそもモノの取引の自由化は互いの利益になるが、その前提としてヒトやカネの自由化が必要だ。ところが、社会主義国ではその体制維持のためにヒトとモノの自由化は制限される。となると、モノの自由化は社会主義国のいいとこ取りになることもありうる。中国は実際、自国への投資を制限しつつ、資本主義国への投資を自由に行い、その結果、投資とともに見返りに技術を導入していた。技術面での内外非対称的な対応が経済成長を後押ししてきた。

 ところが、トランプ政権が関税引き上げという思わぬ手を使ったことで、習政権が対応に苦慮しているのが実情だ。

 最近、中国国内でも、習批判が出ているようだ。これは今後の経済成長を疑問視することと同じで、トランプ政権の対中貿易戦争のこれまでの成果と関係なしとはいえない。

 トランプ政権が対中強硬路線を打ち出してきたのは、前のオバマ政権が対中融和的であったのと好対照だ。トランプ大統領は生粋のビジネスマンであり、自由資本主義者である。社会主義的な覇権主義の中国とは基本的な価値観が合わないのだろう。

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