記事詳細

【緊迫する世界】米中貿易戦争は「もろ刃の剣」 中国の財政悪化はトランプ政権にもダメージか (1/2ページ)

★(1) 

 ドナルド・トランプ米大統領は、11月の中間選挙での勝利しか眼中にないようである。負ければ議会運営に支障をきたすばかりか、ロバート・モラー特別検察官による大統領弾劾という法的挑戦にさらされる。これを回避する手段が米中貿易戦争となって現れた。

 トランプ氏は就任以来、「アメリカ・ファースト」(米国第一主義)を標榜(ひょうぼう)し、中国をターゲットとしてきた。

 2017年の対中貿易赤字は3750億ドル(約41兆6290億円)で、米国の赤字全体の半分である。これを解消させることで米経済を復活させ、米国の覇権に挑戦する中国の勢いをそぐという意味がある。それは、中間選挙の「票」へと直結する。

 トランプ氏は7月、中国からの340億ドル(約3兆7740億円)分の製品への関税を25%に上げた。中国は報復として、米国からの340億ドル分の輸入製品への関税を上げた。これに怒り心頭のトランプ氏は8月、さらに160億ドル(約1兆7760億円)分の製品に関税を上げ、米中間の貿易戦争は激化しつつある。

 さらに、トランプ政権は同月、国防権限法を成立させ、中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)と華為技術(ファーウェイ)の製品について、米政府機関での使用を禁止した。ハイテク技術を保護するために、対米外国投資委員会(CFIUS)の権限強化を盛り込み、世界最大規模の海軍演習「リムパック」から中国を排除した。

 その結果、米中貿易戦争では、中国経済が打撃を被り、米国が勝利するという見方が圧倒的となっている。

関連ニュース