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韓国・文大統領、白頭山登頂の“愚” 疑義多き「革命の聖地」訪問で北への迎合鮮明に

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長とともに、中朝国境の白頭山(ペクトゥサン、標高2744メートル)を訪れたことが波紋を呼びそうだ。北朝鮮にとっては「革命の聖地」とされる場所だが、その建国伝説には疑問が指摘されている。独裁恐怖政治が続く、北朝鮮の正当性を認めることにつながりかねないのだ。

 「南側(韓国)の国民も、白頭山を観光で訪れることができる時代が来ると信じている」

 韓国・聯合ニュースによると、文氏は白頭山頂上を訪問し、こう語った。

 白頭山は、北朝鮮で「革命の聖地」と位置づけられている。正恩氏の祖父、金日成(キム・イルソン)主席が「抗日パルチザン」の根拠地とし、父の金正日(キム・ジョンイル)総書記が生まれた場所とされる。「白頭山血統」として、正恩氏の世襲を正当化する材料にもなっている。

 だが、日成氏の経歴については、金賛汀(キム・チャンジョン)著『北朝鮮建国神話の崩壊』(筑摩選書)や、李命英(リ・ミョンヨン)著『金日成は四人いた』(成甲書房)など、疑義を投げかける著書が多々ある。正日氏の生誕地も、母乳を与えた女性が「ロシア極東」と証言するなど、「神話」自体が揺らいでいる。

 このため、今回の文氏の行動については、疑問も噴出しつつある。

 朝鮮半島情勢に詳しい麗澤大学の西岡力客員教授は「白頭山は北朝鮮の個人神格化のシンボルで、正恩氏と一緒に訪問したのは、『文氏=虚偽を根拠とする北朝鮮主導の民族主義に迎合している』としか思えない。文氏は南北首脳会談でも『持っている核を申告しろ』と最後まで交渉すべきだった。白頭山に行ったことで、国際社会が核開発をやめさせようとしているのに、『北朝鮮の側に立っている』ことが明らかになった」と指摘している。

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