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【高橋洋一 日本の解き方】南北会談で非核化は進むのか 北朝鮮の意向に沿う共同宣言 まったく無視されたCVID (1/2ページ)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の3度目の首脳会談が開かれたが、両国の狙いは何か。非核化は本当に進むのか。

 今回の共同宣言では、南北の軍事的な敵対関係の終息をうたっているほか、朝鮮半島の非核化にも言及している。東倉里(トンチャンリ)ミサイル発射場を関係国専門家を招いて永久的に廃棄すること、米国の相応の措置を条件として寧辺(ニョンビョン)の核施設を廃棄する用意があるとしている。

 2004年頃の北朝鮮の核問題に関する6カ国(日本、米国、ロシア、中国、韓国、北朝鮮)協議でも、05年9月核兵器の放棄に合意している。07年2月には、6カ国協議で、北朝鮮は寧辺の核関連施設の停止・封印、国際機関の監視受け入れ、放棄の対象となる核開発計画を5カ国へ提出し、見返りとしてエネルギー支援や人道支援を受けることなどで合意した。

 CVID(完全で検証可能かつ不可逆的な非核化)はあくまで原則だが、実際の北朝鮮交渉で07年合意としてある程度実現している。

 その後、この合意はほごにされたが、北朝鮮の非核化に関する一応の外交交渉の到達点であるので、それと今回の共同宣言と比較してみよう。

 今回の共同宣言では、東倉里ミサイル発射場に言及しているが、そもそもこの発射場は07年当時、詳細は明らかになっていなかった。07年当時に6カ国合意にもかかわらず、建設中だったのかもしれない。

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