記事詳細

【有本香の以毒制毒】豊洲開場まで迷走2年…小池都知事の罪、仲卸業者5店舗が築地居座り (3/3ページ)

 もう1つ、豊洲のお祝いムードに水を差しかねないことを書いておく。

 室内で温度管理できる豊洲市場では、築地では要らなかった空調費がかかる。その業者負担割合を決めないまま移転が行われたと聞く。店子(たなこ)が光熱費を負担するという、世間では当たり前のことを業者に求めない。そんな東京都の行政能力には大きく疑問符が付く。

 さらに移転が長引き迷走する中で財務状態が悪化し、廃業に至った仲卸も少なくない。その辞める業者の営業権(鑑札)が業者間で売買されていた。その結果、新市場移転に際し、新規参入業者の募集すらなく、既存の一部の業者による寡占化が進んだ。その他、築地の悪弊だった通路などの占拠、駐車場の転貸などは果たして是正されるのか。

 公設市場は一体誰のものなのか。

 この根源的な問いに、今こそ小池氏は明快に答えるべきだ。答えがなければ、「小池都政こそブラックボックス」と声を大にして言わなければならない。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)など多数。

関連ニュース