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【大前研一 大前研一のニュース時評】旭日旗、慰安婦…韓国の言いがかり「そこまで言うなら占領統治の象徴である青瓦台に住むのはやめろ!と日本は言うべき」 (2/2ページ)

 さらに慰安婦の問題も、「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した15年の日韓合意について、韓国は「破棄されていないものの、崩れつつある」と主張している。そして、両国の政府間合意に基づき元慰安婦を支援するために設立された「和解・癒やし財団」を年内に解散すると河野太郎外相に伝えてきた。

 日本政府はこの財団に10億円を拠出し、多数の元慰安婦が財団を通じて支給金を受け取っている。しかし文在寅大統領はなんと、「国民的理解が得られない」と言った。国と国が「これで終わりました」と約束し、10億円の一部もすでに支払われている。それなのに「国民の理解が得られない」と日本に断りなく財団を解散する。そんなことがあり得るのか。そこまで言うんなら戦前の占領統治の象徴である青瓦台に住むのはやめろ!と日本は言うべきだ。

 文大統領は100%、“向こう側”に渡ってしまった。国連演説でも「世界はいま南北融和を助けるべきだ」と主張し、制裁始めにありき、の安保理決議に異を唱えている。したがって、この人を説得しても無理だろう。ひょっとすると、北朝鮮と韓国が一緒になって日本に対して反旗を翻すということもあり得る。

 文大統領の頭の中には「日米韓」という言葉はなくなっていると思う。祖国統一のため、米国をだましてでも朝鮮戦争の終戦宣言や平和条約締結に動くだろう。これに対し、「瀬取り」を非難されている中国とロシアは反対もせずに傍観しているだけだ。

 トランプ米大統領が金正恩朝鮮労働党委員長との「恋仲」を選挙スローガンに便宜的に標榜していることもあって、極東における日本の立場は孤立無援の状態になってしまった。国連総会などで各国の意思表示のあったここ2~3週間の間に、極東アジアの地政学が大きく変わったということを理解する必要があると思う。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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