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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】「マティス氏交代」騒動の“深層” より強腰の「対中強硬派」になれば… (2/2ページ)

 中国との冷戦を戦うとなれば、難しさは北朝鮮問題の比ではない。実質的な通貨の実力を示す購買力平価で測れば、中国の国内総生産(GDP)は米国を抜いて世界一だ。軍事的にも、米国と太平洋を縄張り分割する野心を抱いている。

 そんな中国との戦いを控えて、トランプ氏が「真に自分に忠実な国防長官」に変えて、政権の体制を強化しようと考えてもおかしくない。

 トランプ政権の行方は、日本にとっても重要な意味がある。中国は貿易戦争で米国に勝てない。米国が中国からの輸入品すべてに制裁関税をかけたとしても、中国はそれに匹敵する米国からの輸入品がなく、対抗できないからだ。

 金融、情報戦争でも勝てないだろう。最終的には東アジアの縄張り固めに走る可能性が高い。

 そのとき中国の標的になるのは、沖縄県・尖閣諸島である。ペンス氏は先の演説で米国の尖閣防衛を改めて約束した。

 もしも国防長官交代となれば、次の長官は間違いなく一層強腰の「対中強硬派」になる。安倍晋三政権も対中政策の強化を迫られるだろう。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革推進会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『ケント&幸洋の大放言!』(ビジネス社)がある。 

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