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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】安倍首相訪中は尖閣守る絶好機 朝日の社説はいつまで寝ぼけた話をしているのか (2/2ページ)

 中国はこれまで漁船や公船だけでなく、軍艦や潜水艦も派遣し、接続水域を航行させている。日本は海上保安庁や海上自衛隊が監視を続け、その都度、警告しているが、尖閣諸島について、中国の意図を確かめる絶好の局面を迎えている。

 米国は先のペンス演説で、改めて尖閣諸島に対する日本の施政権を確認した。いざとなれば、米国も「尖閣防衛に動く」と約束した。そうであれば、当事者である日本がさらに一歩、踏み込んで「中国は尖閣周辺から撤退せよ」と要求するのは当然である。

 それを言わなければ、逆におかしい。日本の覚悟を疑われて、なめられるだけだ。もちろん、安倍首相は甘くない。どこまで公表されるかは別にして、首相は断固とした姿勢で臨むだろう。

 情けないのは、日本の一部マスコミだ。朝日新聞は社説で「中国をより開かれた市場経済へ導く努力に踏み込むことが必要だ」と訴えた(22日付)。いつまで寝ぼけた話をしているのか。

 そんな努力は、米国が1979年に中国と国交を正常化して以来、巨額の資金を注ぎ込んで、散々やってきた。その揚げ句、「中国に裏切られた」と気がついて、貿易戦争になっている。

 日本企業も協力したのに、焼き打ちに遭った経過を忘れたのだろうか。お人よしはいい加減にしなければならない。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革推進会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『ケント&幸洋の大放言!』(ビジネス社)がある。

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