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【高橋洋一 日本の解き方】政府「中国通信企業排除」は既定路線 米中貿易戦争のウラに安全保障問題 (1/2ページ)

 米国や英国、豪州、ニュージーランドなどでファーウェイやZTEなど中国の通信メーカーの排除の動きを強めているが、日本政府も各省庁や自衛隊が使用する機器から両社の製品を事実上排除する方針を決めたという。中国製品にどのような懸念があると各国がみているのか。

 米、英、加、豪、ニュージーランドの5カ国は、それぞれの諜報機関が情報を相互利用する協定を結んでおり、「ファイブアイズ」と呼ばれている。これらの国は英語圏でもあるが、日本などの自由主義国はその次の連携国とされているので、ファーウェイやZTEが政府機関の調達から排除されるのは当然の流れだった。

 伏線は、2012年10月に米下院・諜報委員会が公表した調査報告書にあった。そのポイントは、両社が電気通信機器やシステムにマルウェア(悪意のあるソフト)を埋め込み、情報のスパイ行為や、いざというときにはサイバー攻撃となって基幹インフラを破壊することにもなるというものだ。

 オバマ政権は当初静観姿勢だったが、カナダ、韓国、台湾ではファーウェイの機器を組み込んだネットワークについて排除する動きがあった。その後、ZTEに対して16年3月、ようやくイランへの禁輸措置違反により輸出規制措置を出した。

 トランプ政権では、さらに厳しい態度になり、18年4月、北朝鮮などに対する禁輸措置違反によりZTEへの米国製品の輸出を禁止した。その後、米中首脳会談でZTEへの制裁措置は緩和している。

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