記事詳細

【解剖 政界キーマン】日露、日米、日韓…安倍外交は正念場の年に 「韓国には『東京五輪ボイコット』というカードが」 (1/2ページ)

 「国際会議では、その役目も、記念写真の立ち位置さえも、ずっと端役の感が強かった日本外交だが、それが変わった」

 外務省OBは、安倍晋三首相の外交をこう評した。

 7年目に入った長期政権。「1強」は緩みも生み出しているが、外交は「長期だから腰を据えて戦略的にやれる」(同OB)ため、成果も勝ち取ってきた。

 その外交が今年は大きなテーマといえる。相手は一筋縄ではいかないロシア、米国、韓国だ。

 まず、ロシアとの北方領土交渉がヤマ場を迎える。昨年11月に行われた日露首脳会談では、1956年の日ソ共同宣言に基づいて平和条約締結を進めることを確認した。歯舞群島、色丹島の二島返還を先行する可能性が出てきたのだが…。外務省政務三役経験者がいう。

 「安倍首相は最後の総裁任期に入り、総仕上げの1つと考えているのが北方領土だ。これまで政府が進めてきた『四島一括返還』では膠着(こうちゃく)状態が続いている。そこで、『二島先行』という現実的な進め方も選択肢に入れた」

 だが、功を焦るとブーメランになると、冒頭の外務省OBは危惧する。

 「そもそも、ウラジーミル・プーチン大統領は信用できない。対米国や対中国を考えて、日本を盾にしたいから、二島返還を匂わせて近づいているという見方もある」

 プーチン氏は昨年12月20日、年末恒例会見で北方領土について、返還後に米軍基地を設置しないことを担保するよう主張したうえで、沖縄県の米軍基地移転の埋め立て工事にまで触れ、「日本の主権のレベルを疑ってしまう」と皮肉った。安倍首相は「(島の)非軍事化」を伝えているが、この会見は明らかにそれを疑う態度だ。

関連ニュース