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「ゴーン帝国」終焉 ルノーCEO更迭、最後までカネで条件闘争も

 フランス自動車大手ルノーは24日、取締役会を開き、会長兼最高経営責任者(CEO)にとどまってきた日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(64)=会社法違反(特別背任)罪で追起訴=を更迭、新経営体制を決める。日欧の自動車大手トップに同時に君臨するゴーン帝国はあっけない終焉を迎えた。ただ、手当や年金の支払いなど、ルノーとカネの問題でもめる可能性もある。

 フランス紙レゼコーによると、ルノーはゴーン被告に対し、退職金は予定していないが、競合企業で勤務しないことを条件にした手当支払いを想定する。金額は原則として報酬2年分。ただし株主総会の承認を得る必要があり、日本で逮捕、起訴された経緯から認められる可能性は低いとの指摘もあるという。

 一方、ゴーン被告は65歳となる3月から年金受領権が生じ得るが、勤続期間に関する条件があるとされる。年間約77万ユーロ(約9600万円)の支払いについて、受領の条件が満たされているかどうかルノーの報酬委員会が判断するが、同紙は「同委員会にとり厄介な問題だ」と指摘する。

 ゴーン被告は1999年、ルノー幹部のまま日産入りし、2001年にCEOに就任。05年からルノーの会長兼CEOも兼務した。16年からは三菱自動車の会長も務め、強大な権力を握った。

 ゴーン被告が去った後の帝国の行方も不透明だ。仏政府は今月、ルノーと日産の経営統合を日本政府に求めた。これに対し、日産側は、ルノーに支配される構造からの独立を狙う。日産とルノーの血で血を洗う権力争いが本格化するのはこれからだ。

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