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【富坂聰 真・人民日報】経済発展すれば中国も民主化!? 独裁・中国を利用した先進国…不可思議な「非民主化に失望」論 (1/2ページ)

 先週に続いて今週も米中関係を少し長期的に振り返ってみたい。

 2国間に貿易戦争が勃発して以降、アメリカや日本のメディアには、「経済発展すれば中国も民主化すると信じていたが、そうではなかったとアメリカは失望した」--。そんな表現があふれた。

 しかし、私は率直に言ってこの表現に強い違和感を覚える。

 確かに自由主義の守護者としてのアメリカの自負は理解できる。しかし、中国の現場で目撃された米資本家たちの言動は、そうした理念とは程遠いものではなかったか。

 そもそも安価な労働力を求めて製造基地を移転してくる先進国の資本家たちにとって、独裁国家はそれほど不都合なものではなかった。

 というより、むしろ便利な存在であった。

 でなければ結果として身の回りのあらゆるものがメイド・イン・チャイナになるなんてことは起きていないはずだ。

 中国政府(特に地方)は労働者の賃金を長期にわたり低く抑え続けてくれたし、周囲が停電していても工場には優先的に電力も供給してくれた。民主的な国では提供できない厚遇で生産を支援したのである。

 その見返りとして中国が得たものが投資や賃金であり技術であった。

 ドイツは、2年ほど前から中国の技術移転の強要を問題視し始めたが、そもそも日系の企業が核心的な技術を出し惜しめば、ドイツ企業が率先してそれを提供し、中国の市場で有利なポジションを得てきたのではなかったのか。

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