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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】野田虐待死 米なら児相、学校、教育委担当者は逮捕→有罪の可能性も (1/2ページ)

 千葉県野田市で小学校4年生の栗原心愛(みあ)さんが自宅で亡くなり、両親が傷害容疑で逮捕された。父親は「しつけ」と称する虐待を日常的に行い、母親は自分への暴力を恐れ、見て見ぬふりをしていたようだ。

 このような悲しい事件は米国にも多いが、近年は残念ながら、日本でもよく聞く話になった。

 今回、亡くなった少女は1年以上前から、虐待のSOSを明確に発信していた。学校や児童相談所も、虐待の事実を間違いなく把握していた。

 だが結局、十分な対応は取れなかった。それどころか、教育委員会の担当者は、恫喝(どうかつ)に屈して、少女がSOSを発信した学校でのアンケートを父親に見せていた。

 虐待とは次第にエスカレートするものだ。ある日突然、「素晴らしい親」に変身した事例を聞いたことがない。最終的に少女の命は奪われた。本件の関係者はこの結末を十分予想できたはずだ。

 私は米国の制度が、日本と比べて何でも優れているとは思わない。だが、児童虐待に対する日本の制度は、例によって「性善説」を前提にした不十分なものだと思う。

 日本には、「子供は親の所有物」という感覚があるので、親子の間の問題に、行政機関や警察が乗り出すことは、「余計なお世話」と考えがちだ。

 一方、米国では、親などの保護者が「子供を虐待している」、または「虐待の可能性がある」などと、第三者から学校や当局に連絡があると、日本の児童相談所に当たるCPS(児童保護サービス)という政府機関が、数日以内に介入して調査を行い、子供を保護する。

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