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【BOOK】オウム事件元死刑囚の判決に疑義 門田隆将さん「真相解明されないまま刑執行はおかしい」 (1/3ページ)

★門田隆将さん『オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』(PHP、1800円+税)

 衝撃の問題作だろう。すでに死刑が執行されたオウム事件の元死刑囚の判決に真正面から疑義を唱えているのだから。それは、元オウム真理教の諜報省長官、アーナンダこと、井上嘉浩元死刑囚=執行当時(48)=の裁判である。(文・写真 梓勇生)

 --昨年7月、死刑は再審請求中に執行された

 「他にも再審請求中の死刑囚がいたわけですから、そのこと自体を問題にしているわけではありません。彼は唯一、オウム事件の13人の死刑囚の中で1審(無期懲役)と2審(死刑)の判決が分かれています。その事実認定の違いを争う、新たな証拠を弁護士が見つけ出し、再審請求に関する進行協議の次回期日まで決まっていました」

 「つまり、『形式的な』再審請求ではなく、『実質的な』再審請求だった。なのに真相解明が行われないまま刑が執行されたのはおかしい、と言っているのです」

 --疑問を感じたのは

 「平成7(1995)年に、彼の取り調べにあたった警視庁公安部の捜査員から聞いたのがきっかけです。『(井上が殺人に)直接手を下したものはない。いざというときに殺人から“逃げている”』という内容でした」

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