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【高橋洋一 日本の解き方】30~40代「貯金ゼロ」最多のウラ 財務省「消費税で不安解消」は不自然 (1/2ページ)

 SMBCコンシューマーファイナンスの30~40歳代に対する調査で、「貯蓄ゼロ」と答えた人が増えているという結果が発表された。その背景として考えられる経済情勢や雇用情勢はどのようなものだろうか。

 調査は全国の30~49歳の男女1000人を対象に行われた。毎月自由に使えるお金について全体の平均は3万532円。どのくらいの貯蓄があるかについて、「0万円」は23・1%、「1万円~50万円以下」は24・6%で、100万円以下までの合計は60・5%だった。「500万円超~1000万円以下」は8・0%、「1000万円超」は9・8%で、貯蓄額平均は195万円となった。

 昨年の調査結果と比較すると、「0万円」の割合は6・0ポイントの増加。また、貯蓄額平均は52万円減少だったという。

 貯蓄平均額は、30代では194万円と前年から大きな変化はみられなかったのに対し、40代で196万円と前年比120万円の減少だった。

 貯蓄に関する研究は、世界各国のデータで行われている。実態としては、世界各国の貯蓄率はおしなべて低下傾向である。かつて日本は先進国の中でも高い貯蓄率であったが、いまでは下位グループだ。

 いずれにしても、世界各国のデータが分析されており、以下のような傾向が明らかになっている。

 それは、国内総生産(GDP)成長率が高い(低い)ほど、可処分所得の増加率が高く(低く)なり、貯蓄率を上げる(下げる)。インフレ率については、それが低下(上昇)すると資産の実質的価値を増加(低下)させて貯蓄率を上げる(下げる)というものだ。

 また、高齢化が進むと、貯蓄を取り崩す世帯の比率が増加するので、貯蓄率は下がる。高齢化との関係は、若い時の貯蓄を老後取り崩す「ライフサイクル仮説」と整合的だ。

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