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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「贈る言葉」》置き忘れの悲劇、誰も救ってはくれない

 先日、電車の網棚に手提げ袋を置き忘れた。乗り継ぎ時のことだった。

 手提げ袋には、家族が誕生日にくれた弁当箱。そして、家族や友人たちとの思い出がぎっしりと詰まったカメラが入っていた。納められているのは保存や現像ができていない写真ばかり。紛失するかもしれず、焦った。

 駅員のいる詰め所まで走り、乗車していた電車の情報を伝えたが、駅員はめんどくさそうな表情で言った。

 「今の時間は混雑時ですし、探せませんね。届けがあるまで待つしかないです。忘れ物センターに電話してください」

 しかたなく電話をかけたが、何度かけてもつながらない。電車は別の路線にも乗り入れており、複数の場所に電話する必要にも迫られた。

 ようやくつながったオペレーターの一人は届け出がないか調べてくれたが、ついさっきの出来事であり、届いているわけもない。「明日また各所にそれぞれ問い合わせてもらうしかないですね」「それしか方法はないです」。そう繰り返した。

 仕方ないが、諦めがつかない。右往左往した挙げ句、手提げ袋を置き忘れた電車について、インターネットで調べてみると、終着駅に着く時間が分かった。終着駅に到着後は、折り返し運転をすることも突き止めた。50分ほど待っていれば、今いる駅に戻ってくるようだ。

 「もしかしたら、取り戻せるかも」。少し時間をつぶした後、やってきた電車に飛び乗ると案の定、あった。

 置き忘れは自分の失態であり、責めるべきは自分。だが、鉄道に詳しい人たちなら、こんなちょっとした情報ぐらい教えてくれてもいいのに…。(M)

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。3月のお題は「贈る言葉」です。