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【共産党研究】平成は「社会主義」終焉の時代 “革命は遠くなりにけり” (2/2ページ)

 私が18歳で日本共産党に入党した際、先輩党員から手渡された勧誘本には、次のようなことが書かれていた。

 「今世界の半分近くの人びとが社会主義の下で暮らしている。世界は音を立てて資本主義から社会主義へと変わりつつある。これこそが人類進歩の方向である。この速度を速めるのが君たち若者なのだ。君たちこそが社会を発展させる主役なのだ」

 その証明がソ連であり、東欧の社会主義国の存在であることを、日本共産党自身がどれほど強調してきたことか。

 マルクス主義の最も重要な命題は、「資本主義から社会主義への移行は歴史的必然」だとするところにある。それを説いたカール・マルクスと、フリードリヒ・エンゲルスの共著『共産党宣言』が書かれたのは、1848年のことである。それからすでに171年が経過した。それでも、この地球上に、社会主義国が1つも存在していないというのが日本共産党の弁明なのである。

 この弁明は、地球上のどこでも「歴史的必然」論は証明されていないということを認めるだけではなく、事実上、この大命題の誤りをも認めることなのである。眼前で繰り広げられているのは、社会主義から資本主義への移行であり、この方が必然的に見えるのである。“革命は遠くなりにけり”が平成時代の結論である。

 ■筆坂秀世(ふでさか・ひでよ) 1948年、兵庫県生まれ。高校卒業後、三和銀行に入行。18歳で日本共産党に入党。25歳で銀行を退職し、専従活動家となる。議員秘書を経て、1995年に参院議員に初当選。共産党のナンバー4の政策委員長を務める。2003年に議員辞職し、05年に離党。評論・言論活動に入る。著書に『日本共産党と中韓』(ワニブックスPLUS新書)、『野党という病い』(イースト新書)など。

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