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「ハッカー攻撃」連日16億件以上…サイバー空間で何が起きているのか 『防衛隊』初代隊長を直撃 中国の軍、情報機関に警戒 (3/3ページ)

 米司法省は昨年12月20日、米海軍関係者10万人の個人情報などを大量に盗み出していたとして、中国人ハッカー2人を起訴した。

 2人は中国の情報機関「国家安全省」傘下で活動するハッカー集団「AP10」のメンバーだった。日本でも同集団の政府機関などへの攻撃が確認されている。

 佐藤氏は続ける。

 「サイバー攻撃は常態化しており、100%食い止めることはできない。私の見立てでは、すでに中国側は日本の官公庁などあらゆる組織の人物名などをリスト化し、『この人にはこんなメールを流せば興味を持ち、食いつく』くらいは把握されている」

 それでも相手の攻撃の兆候をいち早く発見し、先手を打つことが重要だという。

 自衛権が発動される前でも、不審な挙動があれば、いち早く発信元を割り出し、「お前、何をやっているんだ」と、ハッカーのパソコンの画面上で警告文を突きつける程度のことはできるようにすべきだと主張する。

 サイバー戦は、ネット上だけの問題ではない。相手が混乱を誘うために意図的に流すフェイクニュースを、正しいニュースとどう判別するかなど、世論戦の一面もあるという。

 佐藤氏は「国家として、相手の攻撃の背景も分析し、総合的かつ戦略的な見方・対処ができるハイレベルな人材を育成することが、喫緊の課題だ。そうした力を身に付けるまでに、3年程度はかかる。『人材が19万人不足する』とのデータもある。それでも一歩一歩やるだけ。すべては国益を守るためだ。必ず、サイバー戦には勝つ」と強調した。

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