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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】西暦で世界を認識、和暦で「自分の居場所」を確認する日本人 天皇陛下のお姿を日本に重ね… (2/2ページ)

 日本共産党は元号制を「天皇による支配」に捻じ曲げて認識している。志位和夫委員長は「元号は中国に由来するもので、『君主が空間だけでなく時間まで支配する』という思想に基づくものだ。それは国民主権の原則になじまない」という談話を出した。

 それなら、共産党は元号を使わなければいいのに「しんぶん赤旗」は2017年4月1日付から西暦に加えて元号を併記している。その理由を同党は「読者の要望を受けた措置。折に触れて、手紙やファクス、メールで編集局に寄せられていた」とホームページで説明している。

 共産党は赤旗読者も「天皇による支配で洗脳されている」と思っているのだろうか。そんなはずはあるまい。洗脳されているのかどうか、読者に聞いてみればいい。

 日本人は西暦で世界を認識して、和暦で同じ時代をともに生きる「自分の居場所」を確認している。そんな居場所があるからこそ、大地震など災害に遭っても、人々は略奪に走ることなく、励まし合って生きていけるのだ。

 そう考えると、天皇皇后両陛下が災害のたびに被災地を訪れられ、人々を激励されてこられたのは、まさに日本の姿そのものだ。平成はみんなで悲しみを乗り越えようとした時代だった。後を継ぐ令和は、日本のたくましさと優しさを示す時代であってほしい。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

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