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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】ユネスコ遺産「スイスの雪崩保護」 地震より防護策とりやすい雪崩 (1/2ページ)

 雪崩の被害は春先に多い。日本の積雪地帯でも大きな問題になっているが、欧州北部でも大きな自然災害だ。

 秋田の「なまはげ」がユネスコの無形文化遺産に登録された。しかし、日本では報じられなかったが、同時に「スイスの雪崩保護」も無形文化遺産に登録された。

 日本と同じく山岳国で雪も多いスイスでは、雪崩は「白い死」と言われて恐れられている、恐ろしい災害だ。地震や火山噴火がないスイスでは最大の自然災害である。

 この冬にもホテルが雪崩に襲われた。幸い死者は出なかったが、ロビーなどがめちゃめちゃになった。以前には1951年に1300カ所で雪崩が起きて、100人近くが雪に巻き込まれて死亡した。

 これらの雪崩を受けて「スイスの雪と雪崩研究所(SLF)」は、精力的に雪崩の解明と被害の防止に努めてきた。このため保護林が保全され、ハザードマップも作られ、雪崩のフェンスが設置された。これらの対策によって、大きな雪崩災害は目に見えて減った。冬でも鉄道が山岳地帯を安全に横断できるようになった。ユネスコの今回の決定は、これらを評価している。

 大西洋の北部にあるアイスランドでも、いちばん犠牲者を生むのが雪崩である。全人口が32万人しかいない国なので、十数人がなくなる雪崩は、人口比でいえば、1億2000万人の日本で6400人以上が犠牲になった阪神淡路大震災(95年)なみの大災害なのである。

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