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「卵を供出せよ」国家の奇っ怪な命令に失笑、激怒する北朝鮮国民 (2/2ページ)

 故金日成氏は1974年2月、朝鮮労働党中央委員会第5期第8次全員会議において、古い社会の遺物である税金制度を完全になくすことについて討議、決定することを指示した。それを受けて最高人民会議は同年3月、「税金制度を完全になくすことについて」との法令を発表し、4月1日に世界初の税金のない国になったことを宣言した。この日は「税金制度廃止の日」に定められている。

 北朝鮮経済が曲がりなりにも回っていた時代には、中央から配分される予算で、地方政府も運営できていた。ところが、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」を境にして、その予算が途絶えてしまったのだ。そのため、インフラの使用料、募金などの名目で、法的根拠のない物品が税金と同様に、国民から頻繁に徴収されることになった。

 困っているならば税金制度を復活させれば良いと思う向きもいるだろうが、「遺訓政治」が国是となっている北朝鮮で、先代、先々代の指導者の「業績」とひっくり返すことは極めて困難だ。提案者は不敬罪に問われ、処刑されるリスクもある。

 (参考記事:金正恩命令をほったらかし「愛の行為」にふけった北朝鮮カップルの運命

 そこで税金制度には手を付けずに、法的な裏付けのない事実上の税金が徴収され続けるのだ。

デイリーNKジャパン

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