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【高橋洋一 日本の解き方】鴻海会長の台湾総統選出馬、親中政権誕生なら力学変化か 日本への圧力が高まる恐れも (1/2ページ)

 シャープの親会社でもある鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘会長が台湾の総統選出馬の意向を表明した。親中派といわれる郭氏の出馬は、東アジアの力学にどのような影響を与えるのか。

 台湾の最近の経済はどうか。2017年の国内総生産(GDP)成長率は3・1%、18年は2・6%、19年の見通しは2・3%と鈍化傾向である。

 インフレ率(消費者物価指数上昇率)についてみると17年は1・1%、18年は1・5%、19年の見通しは1・1%。失業率は17、18年ともに3・8%、19年の見通しは3・7%。マクロ経済の状況はそれほど悪くないものの、16年5月の就任から3年を迎える蔡英文総統に対する支持率は低迷している。

 18年11月の統一地方選で、蔡氏が率いる与党民進党は大敗した。その直後の支持率は20%台だったが、翌19年1月、中国の習近平国家主席が「武力使用」の可能性に言及、中台統一の可能性を示唆したことに対して蔡氏が即座に反論し、支持率は30%台を回復したものの低位だ。

 台湾の総統選は20年1月に予定されている。これから与党民進党、野党国民党は候補者を決める。民進党は蔡氏のほか、頼清徳・前行政院長(首相)、国民党は出馬表明した郭氏のほか、韓国瑜・高雄市長も有力候補だ。その他、無党派の柯文哲・台北市長も候補者だ。

 今のところ、これらの候補者の中の人気をみると、郭氏がリードしている。これは、経済政策への期待によるものだろう。

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