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【大前研一 大前研一のニュース時評】「変動運賃」と「羽田新線」に異議あり! モノレール&京急あるのに電車新設する必要あるのか (1/2ページ)

 国土交通省は公共交通機関に対し、曜日や時間帯によって運賃を変えることを認める検討に入ったという。旅客が多いときは料金を高くし、少ないときには低くできるようにする。まず、タクシーの迎車料金やハイヤーなど法人向けサービスで導入し、今後の進め方を探る。日本経済新聞が報じた。

 これは、需要と供給の状況に応じて価格を変動させる「ダイナミックプライシング」の手法。私は以前からホテルや航空運賃はもちろん、映画館などにもダイナミックプライシングを前向きに検討すべきだと提唱してきた。

 ただ、公共交通機関に導入するのは疑問だ。すいているときに運賃を下げた場合、果たしてどのくらいの人たちを吸引できるのか。間引き運転するほうがいいのではないか。

 運賃といえば、京浜急行電鉄が羽田空港を利用する客を対象に基本運賃に上乗せしていた加算運賃170円を、今年10月1日から50円に大幅値下げする。品川-羽田空港国内線ターミナル駅間の場合、運賃は現行の410円が290円になる。

 1998年に羽田空港駅(現羽田空港国内線ターミナル駅)に延伸した際、工事にかかった設備投資額を回収するため、同駅-天空橋駅間と他の区間をまたがって利用する場合、基本運賃に加算運賃を上乗せしてきた。JR東日本が2029年度に羽田空港と東京都心を乗り換えなしで結ぶ新線を開業する予定だが、京急の料金引き下げは、その対抗策だろう。

 羽田空港は年間8000万人超が乗降する日本最大の空港。京急はモノレールやリムジンバスを抑えて3割超のシェアを維持している。しかし、JRの新線が開業すれば、利用客を奪われかねない。

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