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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】トランプ政権の標的は「中国」ではなく「中国共産党」 自由VS抑圧、国家の理念をかけた戦い (2/2ページ)

 トランプ政権は当初から、中国との対決を「自由を抑圧する勢力との不可避の戦い」とみて、周到に準備してきた。貿易戦争はあくまで国民の支持を得るための入り口にすぎず、戦いの核心は「自由か、それとも独裁者による抑圧か」だったのだ。

 報告でもう1つ、注目されるのは、中国を名指しするのに「中国共産党が支配する中国」と注釈を付けている点だ。それは次の記述にも表れている。

 「国民が自由市場や正義、法の支配を渇望しているにもかかわらず、中国共産党が支配する中国は、自国の利益をむさぼることによって、国際システムを傷つけると同時に、ルールに基づく秩序の価値や原則の数々を侵している」

 ここでは、「善良な国民」と「悪玉の共産党」をはっきり区別している。トランプ政権が戦っているのは中国という国ではなく、共産党なのだ。

 そんな中国にどう立ち向かうのか。

 報告は、日本や韓国、オーストラリア、フィリピン、タイといった同盟国のほか、シンガポール、台湾、ニュージーランド、モンゴル、インドなど20カ国の名を挙げて、米国との連携強化をうたい上げた。一言で言えば「中国封じ込め」である。

 米国は本気だ。日本も「貿易戦争でどうなる」などと「損得勘定」ばかりに走っていられない。国家戦略を根本から練り上げるときだ。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

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