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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】今の日本にとって脅威の国 韓国は無視できるが…油断できない近隣2国 (2/2ページ)

 効果は出ている。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が親書で米国との首脳会談をもちかけているのが証拠だ。強がっていても、いつまで耐えられるか。あとは時間の問題である。

 最大の脅威は、なんと言っても中国だ。中国は国内総生産(GDP)で米国に次ぐ経済力を持ち、毎年の軍事費は日本の防衛費の約4倍である。沖縄県・尖閣諸島には、軍艦を含む中国の公船が押し寄せ、領土的野心を隠していない。沖縄でさえ「自分たちの領土」と言い出しかねない。

 いまは米国との貿易戦争で追い詰められているから、日本に甘い顔を見せているが、だからといって、日本と真の友好関係を築こうとしているわけではない。

 ロシアとの関係は北方領土が返ってこなくとも、現状を維持して、これ以上、悪化させないことが大前提だ。敵に回すのは最悪である。

 さて、日本にとって安全保障上の問題は「そんな中国と北朝鮮にどう対処するか」である。残念ながら、日本は単独で対処できない。

 中国に自力で対抗しようとすれば、少なくとも防衛費を4倍増にする必要があるが、それは不可能であるからだ。

 結局、日本は米国との同盟関係を強化して、中国と北朝鮮に対抗するしかない。中東・ホルムズ海峡の防衛問題も、単に原油確保だけでなく「日米同盟をどう強化するか」という観点から考える必要がある。

 私は自衛隊を派遣すべきであると思う。それは日米同盟の強化につながり、ひいては中国や北朝鮮を牽制(けんせい)する役割も果たすだろう。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

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