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【新・カジノ情報局】カジノに呼び込む舞台装置(2) 「人間」が感じられる町並みと生活とに共存できる施設を (1/2ページ)

 日本におけるカジノ報道はとかく偏ったものになりがちだ。あまりなじみのない話を短時間で伝えようとするため、取り上げ方がどうしても部分的になるからだ。「カジノ」という主語で語る場合はギャンブルの話に偏り、その主語がIR(統合型リゾート)に変わった途端、たちまち大規模リゾートの話にすり替わる。

 実はこれはおかしなこと。なぜならIRというものは、元々ラスベガスで運営してきたギャンブルもエンタメもリゾートも何もかも持ち合わせた広義のカジノの呼び名を、シンガポール政府が(国民の反対を和らげるための窮余の策として)言い換えたに過ぎないからだ。

 しかも、どこでどうボタンを掛け違えたのか、日本のカジノ法案では街にカジノ単体をインストールするやり方を認めず、エンタメからコンベンションまで全ての要素を持つ大規模な施設しか認可しないことにしてしまった。

 これはとても残念なことだ。なぜなら、元々観光資源が豊かな街に、それ自身を舞台装置として小規模カジノをそっと置くという、国土の狭い国で理想的なやり方ができなくなってしまったからだ。

 魅力ある街を壊してまで無駄に大規模なIRを作るとしたら、さすがに本末転倒だろう。カジノは何でもかんでもパッケージ化する必要はなく、地元の街と共存が可能だ。

 それを地でいくのがマカオに2カ所あるカジノのうち、半島側にあるカジノのほうだ。というわけで話は前回の続き。マカオ半島を北に進むと建物は次第に古さを増す。半島の中心部に近づくと、まるで60年代にタイムスリップしたかのような街並みが現れる。ノスタルジーたっぷりの風景はまるで映画の中に入り込んだかのようだ。

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