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【大前研一 大前研一のニュース時評】トランプ大統領「グリーンランド買収構想」の真意 米国の歴史で新しい発想ではない「買う」行為 (1/2ページ)

 米国のドナルド・トランプ大統領は18日、デンマーク領グリーンランドの買収について、「政権内で協議している」と意欲を見せた。この買収構想について、デンマークのフレデリクセン首相は「ばかげている」と一蹴した。

 トランプ大統領が買収の合法性や購入手続きを調査するよう指示した話が伝わった当初も、ラスムセン前首相が「エープリルフールの冗談に違いない、完全に季節外れだが」と切り捨て、グリーンランド自治政府外務省も「われわれはビジネスには開放的だが、グリーンランドは売り物ではない」と取り合わなかった。

 トランプ政権内でも、購入が可能かどうか相談された側近らは、冗談なのか真意を測りかねていた。

 実は、かつて同じことを提案した米国の大統領がいる。フランクリン・ルーズベルトの死を受けて副大統領から大統領に昇格したハリー・S・トルーマンだ。

 1946年、第二次世界大戦が終了して米ソ冷戦が始まるという時代に、「1億ドルでグリーンランドを譲ってくれないか」とデンマークに打診して拒否されたことがある。だから、新しい発想ではない。

 米国は1867年にロシアのロマノフ王朝からアラスカを買っている。それ以前の1803年にはミシシッピ川流域の広大な仏領ルイジアナ(いまの15州に相当)をフランスから買っている。「買う」という行為は、米国の歴史の中では何回かやっていた。

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