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【永田町・霞が関インサイド】「香港金融危機」への危惧… 韓国のGSOMIA破棄は「愚か」の一言 (1/2ページ)

 流動的な香港情勢の最中、香港政府の林鄭月娥行政長官は4日、「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回すると表明した。その前日夜、筆者は香港在住英国人のクリストファー・ウッド氏と会食した。

 四半世紀に及ぶ知己である同氏は、英誌エコノミストの東京支局長、ニューヨーク支局長を経て、金融業界にトラバーユした変わり者である。

 ちなみに、同氏が東京支局長時代の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)東京支局長は、今や日本でも人気の名物コラムニストでもあるジリアン・テット同紙米国版編集長だ。

 ウッド氏は現在、米資産運用大手ジェフリーズ・グループ(総資産722億ドル=約7兆6400億円)の香港法人で、エクイティ戦略のグローバル部門責任者。以前は、香港系投資ファンド、CLSAキャピタル・パートナーズでチーフ・ストラテジストを長年務めていた。

 要は、ジャーナリスト出身で、金融ビジネスに身を置く香港情勢に通じた人物ということである。しかもウッド氏は今回、北京、上海両市を訪問したその足で来日したのだ。ディープな最新情報を聞かない手はない。

 同氏の結論は、「第2の天安門事件」とまで断じなかったが、中国人民武装警察部隊による民主派の抗議行動鎮圧に至り死傷者が出れば、香港からのキャピタル・フライト(金融資産流出)が加速するというのだ。

 たとえ習近平指導部が融和姿勢を見せることがあっても、香港系投資ファンドだけでなく、欧米のヘッジファンドに対して、中国政府系金融機関からの有形無形の圧力にさらされている現状に変わりはないと言う。

 1997年のタイ通貨バーツの大幅下落に端を発した「アジア金融危機」を想起するまでもなく、在香港のヘッジファンドなどが金融資産を処分し、シンガポールに脱出する動きが顕在化していると指摘した。「香港金融危機」を危惧しているのだ。

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