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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】サウジ施設攻撃を誘発…ボルトン氏解任は米外交の大惨事! 「面倒な厄介者が消えた」北朝鮮はあけすけに大喜び (1/2ページ)

 ドナルド・トランプ米大統領の、対イラン、対北朝鮮外交が行き詰まっている。発端は、最強硬派だったジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の解任である。これで「トランプは弱腰だ」と相手に見透かされてしまったのだ。

 といって、いまさら軌道修正はできない。軍事オプションは封印せざるを得ず、さりとて、交渉で成果を得るのも難しい。「自らまいた種」とはいえ、トランプ政権の外交政策は最大のピンチを迎えている。

 先週のコラムでも触れたが、サウジアラビアの石油関連施設に対する攻撃は、ボルトン氏更迭が誘発したも同然である。相手に「こちらが攻撃しても、トランプ氏は反撃してこない」というサインになってしまったのだ。

 日本では「最強硬派の更迭で戦争の危険が遠のいた」などという解説もあったが、一体どこを見ているのか。現実にサウジが攻撃されたではないか。ピンぼけ解説が流布している現状をみると、つくづく日本は「平和ボケ」と情けなくなる。

 トランプ政権は、サウジ攻撃の下手人をイランとみて、米国金融機関とイラン中央銀行の取引を禁止する制裁に踏み切った。だが、イランは痛くもかゆくもない。もともと、取引はほとんどないからだ。

 英国、フランス、ドイツは「イラン主犯説」の米国に同調して、イランに長期的な核合意交渉を呼びかけた。だが、イランはトランプ氏の足元をみている。見通しは暗い。

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