記事詳細

米軍作戦でIS指導者死亡 トランプ大統領が発表

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は27日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)指導者、アブバクル・バグダーディ容疑者が「米軍特殊部隊の急襲作戦で死亡した」と発表した。世界各地にテロを拡散させたISは、すでにシリアやイラクの支配地域を喪失。シリア北部からの米軍撤収に乗じて再興の機会を探っていたが、同容疑者の死亡で壊滅的打撃を受けるのは確実だ。

 トランプ氏がホワイトハウスで記者団に明らかにしたところでは、米軍の特殊作戦部隊が26日夜、8機のヘリに分乗してシリア北西部イドリブ県にある同容疑者の隠れ家を急襲した。

 同容疑者は、軍用犬に追われて隠れ家の中の行き止まりのトンネルを泣きながら逃げ回った末、自爆テロ用のベストを起爆させ自ら命を絶ったという。

 トランプ氏はホワイトハウスの戦況報告室でエスパー国防長官らとライブ映像で作戦の推移を見守った。作戦は約2時間にわたり、米兵に被害はなかった。

 バグダーディ容疑者が潜伏していたイドリブ県は、ISと競合関係にある国際テロ組織アルカーイダなどの過激派がシリア国内での最後の拠点を維持している。トランプ氏によると、米情報当局が約1カ月前に同容疑者の潜伏先を特定し、約2週間前に作戦の準備を本格化させた。

 同容疑者はISの「首都」とされた北部ラッカが2017年10月に陥落した後に行方をくらましていた。

 バグダーディ容疑者は預言者ムハンマドの後継者を意味する「カリフ」を自称。一時は8万人以上の戦闘員を擁したこともある。ISの関連組織は北アフリカやリビア、アフガニスタンに存在するほか、欧州にも元戦闘員が潜伏しているとされ、引き続き欧米の権益に対するテロ攻撃を仕掛けてくる恐れは強い。(産経新聞)