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【高橋洋一 日本の解き方】トランプ氏は貿易協議で「部分合意」示唆も…中国経済は低迷続く? ペンス副大統領の「対中強硬姿勢」は健在 (1/2ページ)

 トランプ米大統領が中国との貿易協議について合意に近づいていると示唆する一方、ペンス副大統領がワシントンで行った米中関係に関する演説では、人権問題や知的財産などに関して中国に強硬姿勢を示した。

 こうした米政権の戦略について、どう読み解けばよいだろうか。

 ペンス氏は演説で、中国は香港市民の「権利や自由」を奪っているとした。また、中国が監視国家を樹立し、一段と挑発的な軍事行動を取っていると指摘し、中国国民にとって台湾の民主主義が望ましいとの見解を示した。さらに、イスラム教徒の少数民族であるウイグル人弾圧についても非難した。ペンス氏はこうした中国批判を1年前にも行っており、政治面の強硬姿勢は健在である。

 ただし、経済面では、トランプ氏の言う通り、米中は11月にチリで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議において「第1段階」の合意を目指している。このためペンス氏は、米国は中国との対立も両国の「デカップリング(分断)」も望んでいないともしている。

 もともとペンス氏の演説は当初6月に予定されていたが、延期されており、米中貿易交渉が再開される直前に行われた。

 これは、ペンス氏の演説は貿易交渉での合意を目指すものの、2020年11月の米大統領選までは中国への強硬姿勢を継続するというアピールであると考えられる。

 米議会において、政治や安全保障面で対中強硬姿勢をとるのは、共和党だけでなく民主党の考えでもある。このため、政治や安全保障面で、対中姿勢を弱めることは当面ありえない。おそらく、トランプ氏が再選されなくても、そのスタンスは変わらないだろう。

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