記事詳細

【長谷川幸洋「ニュースの核心」】虎の尾「GSOMIA」を踏んだ韓国・文政権…もはや不信消えず 「レッドグループ入りなら“敵”とみなす」米通告か (1/2ページ)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について「破棄通告の効力を停止」した。回りくどい言い方だが、「破棄を止めて、やっぱり延長します」という話である。

 かと思えば、日本の経産省が「韓国側は輸出管理体制を改善する意欲を示している」と発表すると、韓国側は「完全に事実と異なる」と反発した。日本との合意に後で文句を付けるのは、毎度のことだが、彼らは「なんとかメンツを保たねば」という思いで一杯なのだろう。

 重要な軍事協定を「止めるの止めた」というだけで、国際的には十分、みっともないが、そうなったのも、文政権に覚悟がなかったうえ、米国の出方を見誤ってしまったからだ。どういうことか。

 文政権は協定を破棄する理由に「日本の対韓輸出管理強化」を挙げていた。それは、口実にすぎない。

 本当は、もともと「北朝鮮を敵視するGSOMIAなど、とんでもない」と思っていたのだ。だからこそ、米国の要請を受けても、失効期限ギリギリまで、かたくなに抵抗していた。

 ところが、最後に腰砕けになったのは、なぜか。多くのマスコミは「米国の圧力」を理由に挙げるが、それでは説明になっていない。問題は、圧力の中身ではないか。

 私は「もしも協定を破棄すれば、米国は文政権打倒に動くぞ」と脅したのではないか、とみている。

 ドナルド・トランプ米大統領が在韓米軍を撤退させたい意向をもっているのは、よく知られている。記者会見でも、そう公言してきた。だが、多くの安全保障専門家や米軍関係者は、北朝鮮にとどまらず、中国やロシアを牽制(けんせい)するためにも、朝鮮半島における米軍のプレゼンスは不可欠とみている。彼らを「安保保守派」と名付けよう。

関連ニュース