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【大前研一 大前研一のニュース時評】アフガニスタンでの中村哲さんの人道支援活動、日本政府が貫徹させよ! 経済対策「26兆円」はどう考えても選挙対策 (1/2ページ)

 アフガニスタン東部のジャララバードで武装勢力の銃弾を受けて亡くなった日本人医師・中村哲さんの告別式が11日、福岡市内で執り行われた。

 中村さんはアフガニスタンで人道支援活動を続ける非政府組織(NGO)「ペシャワール会」(福岡市)の現地代表で、貧困層への医療支援や灌漑(かんがい)事業などの功績により、アフガニスタン政府から国家勲章を授与されていた。

 首都カブールの空港で行われた追悼式には、ガニ大統領が軍兵士らと並んでアフガン国旗に覆われた中村さんの棺を担ぎ航空機まで運んで、中村さんをしのんだ。非常に感動的なシーンだった。

 医者としてアフガニスタンに行った中村さんは、大干ばつを目の当たりにし、「まずは食べられるようにすること」と、命をつなぐ飲料水の確保のために井戸を掘り、灌漑用の水路づくりに尽力した。江戸時代の治水技術を参考にして、自ら土を堀り、農地を作った。現地の人が管理できるようにした。合言葉は「100の診療所より1本の用水路」だった。戦前の台湾で烏山頭ダムや灌漑水路を作った八田與一さんを思い起こさせる大きな貢献である。

 2001~18年の間、アフガニスタンで戦闘で亡くなった人は、アフガン軍の将兵や警察官が5万8000人、対するタリバン(イスラム原理主義組織)の側も4万2000人、アフガン市民が3万8000人。

 さらに、米国が雇っていた傭兵が4000人、米軍の将兵2400人、ドイツなど同盟軍の兵も1100人失っている。アフガニスタンは1979年に旧ソ連が侵攻しているが、89年までの間に旧ソ連の将兵も1万4000人が亡くなっている。

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