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【真・人民日報】IR汚職事件 中国企業「500ドットコム」が日本のカジノ運営を狙う“ワケ” (2/2ページ)

 問題は、中国からやってきた太い客たちが、時に偽造の身分証を持って入ってくることだ。

 ニセの身分証で作った借金をどうするのか。カジノは、たいていそうした債権を別の業者に売り飛ばす。そうした企業の一つとして「500ドットコム」の名を何度か耳にしたことがあるのだ。

 1000万円の債権を500万円で引き受けた業者は満額取り立てることで利益を得るという仕組みだ。

 ここの回収業務には当然のことながら特別な技術が必要になる。逃げている債務者を突き止めて追い込まなければならないからだ。一般には出入国管理や地元公安との強い結びつきが不可欠ともされる。

 中国国内ではときにそうした回収業者が、債務者の家族を監禁するといった事件も起きている。

 いずれにせよ日本でカジノを運営すれば、その最も大きな客が中国人になることは間違いない。それであれば「500ドットコム」がそこに自らの存在価値を見出したとしても不思議ではない。

 だが、今回のことで本体にまで火が付いてしまえば、痛くない腹までさぐられかねないのだ。

 ■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授。1964年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』(PHP新書)。

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