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【高橋洋一 日本の解き方】汚職事件でIRはどうなる…推進の背景には与野党議員の「主導権争い」も 頓挫すれば既存の「ギャンブルの問題」が温存される (1/2ページ)

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)参入をめぐる汚職事件で、収賄容疑で国会議員が逮捕され、他の議員も現金を受け取った疑惑が浮上している。これがIR設置にどのような影響を与えるのだろうか。

 IRはカジノと同一視されることが多いが、その要件は、3月26日に閣議決定されたIR整備法施行令で定められている。

 それは、(1)客室総面積が10万平方メートル以上のホテル(2)「会議場の収容人数が6000人以上の場合は、展示場を2万平方メートル以上」とするなどの基準を満たす国際会議場、展示場を併設(3)カジノの面積(ゲーミング区域)はIRの床面積の3%を上限-などである。要するに、カジノはIRの3%に過ぎない。

 カジノが警戒されるのはギャンブルだからだ。しかし、ギャンブルという観点から見れば、欧米型のカジノは、従来の日本型ギャンブルより、負けて生活破綻になったりする可能性は少ないということもできる。

 ギャンブルの依存症危険度をみる尺度の一つとして、予想収益率(還元率)がある。これは100円かけた場合、平均的にどの程度稼げるかを表すもので、胴元の取り分があるので、必ず100%に達しない。ギャンブルでは、まれに100円以上を稼げるが、負けることが多いというのは、実感している人も多いのではないか。

 パチンコは80%程度、公営ギャンブルは75%程度、地方自治体の宝くじは50%以下、そして欧米系カジノは95%程度といわれている。予想収益率が高ければ、依存症になった場合の危険度はより少ない。欧米系カジノは、ギャンブルとしては比較的「良心的」との見方もできる。

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