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暖冬で冬眠しない!?「クマ出没」相次ぐ 今月、東北で計4回…事故発生を懸念

 冬眠しないクマの凶暴性はよく知られる。今冬は要注意だ。山形県南陽市で今月、小学校付近をうろつくクマが現れた。同県での1月のクマ目撃は7年ぶりで、東北各地でも出没情報が相次ぐ。暖冬の影響で冬眠から目覚めて居場所を探したり、そもそも冬眠に入れなかったりした個体とみられ、住民は農業被害や人と出くわした際の事故発生を懸念している。

 クマは本来、11月から12月中旬にかけて冬眠に入る動物。山形県によると、記録の残る2007年以降、1月にクマが目撃されたのは13年と今年の2回だけという。東北では今年に入りすでに福島で2回、青森、宮城両県で1回ずつ目撃情報が寄せられた。

 クマと人間の共生関係に詳しい東北芸術工科大の田口洋美教授(環境学)は「冬眠中のクマは完全に意識がないわけではない。気温が上がると、より快適な場所を求めて移動することがあり、暖かい日が続けば出没が増える可能性はある」と指摘。同時に「冬眠し損ない、空腹から凶暴化する『穴持たず』と呼ばれるクマの場合もあり、判別は難しい」と注意を呼び掛ける。

 クマが姿を見せた場所の近くにある南陽市立中川小の石塚良文校長は「季節外れの出没で驚いた。児童の安全を第一に考え、登下校時の見守り態勢を強化している」と警戒する。

 海外でも今季、冬眠に失敗するクマの事例が報告されている。昨年12月24日のタス通信(ロシア)によると、記録的な暖冬となったウクライナでは、西部のシネビル国立公園にある保護センターのヒグマ30頭余りのうち、冬眠したのは3頭だけだったという。

 生ゴミなどエサになりうるものは地中に埋めて、軒先に放置しないことだ。

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