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「カネ貸し」が嫌われて景気が低迷する北朝鮮経済 (1/2ページ)

 2020年を迎えた北朝鮮。金正恩党委員長は、昨年末の朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会で、国際社会の制裁に打ち勝つための「正面突破戦」なる概念を打ち出し、経済建設を重要視する方針を示した。

 しかし、新しい一年の門出に水を差すような出来事が起きていると、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。

 (参考記事:「正面突破戦は革命的な闘争戦略」北朝鮮メディア、正当性を強調

 情報筋によると、最近になって「年の初めにカネを貸し借りすると1年中カネのことで苦しめられる」というジンクスが広がった。そのせいで、誰もカネを借りようとも貸そうともせず、市場にカネが回らなくなり、ただでさえ景気が悪いのに余計に悪くなっているとのことだ。

 北朝鮮最大の卸売市場である平壌郊外の平城(ピョンソン)市場にも影響が現れている。この市場には、カネを貸して利子で設ける金融業者が数多く存在するが、カネを借りようとする人が減ってしまった影響で、商品の売買もあまり活発には行われなくなった。

 それに加えて、年末のキムジャン(越冬用に大量のキムチを漬けること)や冬服、燃料購入などの越冬準備でカネを使い過ぎた消費者が、財布の紐を固く締めたことが、ジンクス不景気に追い打ちをかけているというのが情報筋の説明だ。

 そもそも、北朝鮮の刑法はカネを貸して利子を取る行為を禁じている。

 第113条(高利貸罪) 高利貸行為を常習的に行った者は1年以下の労働鍛錬刑に処す。前項の罪状の重い場合は3年以下の労働教化刑に処す。

 北朝鮮の社会安全省(現人民保安省、警察庁にあたる)は1997年8月、穀物を貸して利子を取った者は、場合によっては銃殺にするとの布告を出している。また、2009年の貨幣改革(デノミネーション)にあたって、「個人の負債は法的に無効化される」という徳政令を出している。

デイリーNKジャパン

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