記事詳細

WHO、日韓の入国制限めぐり苦言「政治的な争いは必要ない」

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)で緊急事態への対応を統括するマイク・ライアン氏は6日の記者会見で、新型コロナウイルスをめぐり日韓両国が互いに入国制限を発表したことについて、政治的な争いをするのではなく、人命救助に集中するべきだと訴えた。

 ライアン氏は会見で、日韓両政府は新型コロナウイルスの感染封じ込めに向けた取り組みに尽力してきたと評価し、「人命を救うために素晴らしい対応をしてきた」と述べた。

 一方で、日韓双方による入国制限については「(感染拡大の防止に)有益ではない」として否定的な考えを示した。さらに、「政治的な争いは必要ない」と苦言を呈した。

 WHOのテドロス事務局長も6日、「感染の封じ込めを最優先にすることを全ての国に推奨していく」と述べ、「唯一の選択肢は各国が団結することだ」と指摘。新型コロナウイルスの感染を食い止めるため、各国政府に協調を強く呼びかけた。

 入国制限をめぐっては、日本政府が感染が拡大している中国と韓国からの入国を抑制するため、9日から発給済みの査証(ビザ)の効力を停止することを決定。韓国政府はこの対抗措置として、日本人が韓国に短期滞在(90日以内)する際にビザを免除する制度などの停止を発表していた。

 一方、ロイター通信の集計などによると、新型コロナウイルスの世界の感染者数は6日、累計10万人を超えた。テドロス氏は同日、「感染は拡大しており、懸念が高まっている」と述べた。(産経新聞)

関連ニュース