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「中国寄りで対応を誤った」世界からWHOに批判噴出 それでも中国かばうテドロス氏 (1/2ページ)

 【ロンドン=板東和正】新型コロナウイルスの感染が世界各国で広がり、東京五輪・パラリンピックが延期された。国際オリンピック委員会(IOC)の決定に大きな影響を与えたのは世界保健機関(WHO)の感染拡大に関する判断だ。WHOは、中国に配慮し過ぎて対応を誤り、感染拡大を招いたと批判されており、今後の東京五輪実施に向け重い責任を担っているといえそうだ。

 WHOは五輪開催のリスクについてIOCに助言してきた。11日には感染拡大が制御不能な状態に陥ったことを意味するパンデミック(世界的大流行)を表明し、複数国・地域の国内オリンピック委員会などが延期を一斉に主張するきっかけとなった。疫学を研究する英専門家、デビッド・アレクサンダー氏は「パンデミックの認定は世界の危機感を高めた」と分析する。

 IOCのバッハ会長はパンデミックの認定後、東京五輪開催の是非は「WHOの助言に従う」と公言し、24日には、WHOが23日にパンデミックが加速していると発表したことが、史上初の延期につながったと指摘した。

 IOCのWHOへの信頼とは裏腹に、WHOの新型コロナへの対応には世界で不信感が広がっている。

 米国発の署名サイト「Change.org」ではWHOのテドロス事務局長の辞任を要求する署名活動が行われ、賛同者は25日時点で50万人を超えた。署名活動の発起人は、テドロス氏が1月22、23日に開催されたWHOの緊急委員会で「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を見送ったことが、感染拡大につながったと非難する。WHOは同月30日に宣言を出したが、医療機関の検査態勢整備が遅れたとされる。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、早期に宣言しなかったのは「経済や指導部のイメージを損なうとする中国の懸念をWHOが重視しすぎたことの表れだ」と指摘した。

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