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金正恩「病床からの復活」が近いと思えるいくつかの理由 (1/3ページ)

 昨日、CNNなど米国の主要メディアが金正恩党委員長の重体説を報じたことで、北朝鮮ウォッチャーや関係機関はどこも大騒ぎになった。実態はどうなのか。(高英起)

 筆者はと言えば、わがデイリーNKジャパンの「本家」である韓国デイリーNKが前日、金正恩氏は12日に心血管疾患の手術を受けたが経過は良好だとするスクープを出していたこともあり、「明日当たり、もしかしたら」という心の準備は少しだけできていた。

 というのも、最近のデイリーNKは金正恩氏の地方視察の動向や、新型コロナウイルス対策での北朝鮮の休校措置などについて事前に言い当てるなど、「平壌情報」の精度を上げてきていたからだ。

 

3通のメッセージ

 では、本当のところ金正恩氏はどのような状態にあるのか。結論から言うと、筆者は彼の健康になんらかの問題が生じたが、事態は金正恩氏とその周辺によってコントロールされていると考えている。金正恩氏はそのうち、「復活」した姿を世の中に示すだろう。そして、たとえそうであるにせよ、彼の「後継者」である妹・金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長の動向には、いっそうの注意が必要だと思っている。

 理由はいくつかある。

 韓国の大手メディア関係者から伝え聞いたところ、青瓦台(大統領府)は重体説に否定的な見解を出しているが、メディアから情報を当てられた担当者は「(金正恩氏の)スケジュールとメッセージが継続して出ている」と答えたとされる。つまり、金正恩氏がいまも公務の日程をこなし、また公務にかかわるメッセージを発信しているから深刻な状態にはないはずだ、という意味だ。

 金正恩氏がどのようなスケジュールをこなしているのか、詳細はわからない。しかし病床にいても、安定した状態であれば、重要案件の決済やメッセージの発信はできる。実際、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、金正恩氏が17日付でシリア大統領に、18日付でジンバブエ大統領に、そして20日付でキューバの国家主席に祝電を報じた。いずれも、金正恩氏が祖父の生誕記念日に錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝しなかったことで注目を集めた、4月15日より後である。

デイリーNKジャパン

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