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【解剖 政界キーマン】菅義偉官房長官 “ポスト安倍”候補に急浮上から…首相周辺との“溝”顕著に? (1/2ページ)

 新元号を揮毫(きごう)した色紙を掲げ、「令和おじさん」の愛称で「ポスト安倍」候補の一人にも急浮上したのは、ちょうど昨年の今ごろだった。

 菅義偉官房長官。安倍晋三政権で危機管理能力を発揮し、それが長期政権を支えてきたことは誰もが認めている。しかし、このところ菅氏の存在感はどうか。

 菅氏を支える無派閥議員は「新型コロナウイルス担当大臣として、安倍首相のお友達の西村康稔担当相が前面に出て調整や国会答弁をしているが、本来、官房長官がやっていい。首相との距離感を感じる」と話す。

 菅氏の危機管理は筋金入りだ。2012年の第2次安倍政権発足直後に、何をやりたいかと尋ねたら、菅氏は「官僚人事を官邸が行うための内閣人事局」と即答した。政権運営の安定にとって最大の難関は霞が関であり、これを抑えることが最重要だからだ。

 アルジェリア人質事件(13年)や、小渕優子氏ら女性閣僚の公選法違反疑惑ではすぐに引導を渡すなど、危機管理の場面は数えきれない。

 だが、実は官邸には2つの危機管理ラインがあり、「いつかこれが深い溝になる」と指摘する声があった。連立与党ベテラン議員が話す。

 「2つとは、菅氏と首相の信頼の厚い今井尚哉秘書官兼補佐官。ただ、この2つは同じ危機管理でも違う。菅氏は『政権を守る』、今井氏は『安倍首相個人を守る』。例えば、安倍首相の肝いりの大臣にスキャンダルがあると、菅氏は政権を守るために『切るべきだ』と主張するが、今井氏はここで切ったら安倍首相にも大臣にも傷がつくから『しばらく様子を見て、内閣改造で代えればいい』という判断になる」

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