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金正恩式「コロナ対策」で死の淵に追いやられる患者たち (1/3ページ)

 北朝鮮当局は、新型コロナウイルスの流入を防ぐために今年1月末、国境を封鎖し、貿易を停止する措置を取った。市場で売られる工業製品の9割を中国に依存していると言われている北朝鮮だけあって、貿易の停止はモノ不足、物価高騰など、経済や人々の暮らしに深刻な打撃を与えている。

 そんな国民の苦境を知っているはずなのに、朝鮮労働党中央委員会政治局会議は今年4月、「国家経済と国防建設に必要な物資を優先的に輸入し、一般物品の輸入は縮小すべき」という内容の党中央委員会及び内閣の共同決定書を採択した。要するに「不要不急の輸入はするな」ということだが、これがさらなる物価の高騰を招き、必要な物資の供給まで滞る事態を生んでいる。

 (参考記事:新型コロナ「買い占め」混乱下で金正恩がハマる自滅の道

 そんな中、糖尿病や高血圧など、新型コロナウイルスの高リスク群と言われている人々の間に不安が広がっている。医薬品の不足が深刻化しているからだ。

 デイリーNK内部情報筋によると、共同決定書が採択されてから、市場での医薬品の購入がさらに困難になった。医薬品も「不要不急」扱いされて、輸入ができなくなっているからだ。

 情報筋は、「食用油、調味料、化粧品なら使わなくても生きていけるが、糖尿病患者が必要とするインシュリンが輸入されなくなり、市場で価格が高騰している」と現状を嘆いた。

デイリーNKジャパン

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