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「脱北者ビラ」を見てしまった北朝鮮軍人の残酷な末路 (2/3ページ)

 最近、部隊を訪れた彼は、同僚に最近話題のビラについての話をした。

 「除隊したからもう言っても構わないだろうが、以前、軍事境界線で勤務しているときに飛んできたビラを見たら、将軍様(金正日氏)の故郷は白頭山ではなく、ロシアだと書かれていた。本名も金正日ではなくキム・ユーラだと書かれていた。われわれは歴史をきちんと学んでいなかったようだ」

 さらには、金正恩党委員長が異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を暗殺したこと、金正恩氏と李雪主(リ・ソルチュ)夫人の間には10代の息子がいるなど、ビラに書かれていたことを同僚に話してしまった。

 金氏一家を批判することは、北朝鮮では最もしてはいけない行為の一つで、殺人より重い罪に問われる。よほど気心の知れた相手や家族でなければ、そんな話はしないだろう。

 とりわけ現在は、金正恩氏の妹・金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が、韓国の脱北者が金正恩氏を非難するビラを飛ばしたことに対して、激しく非難する談話を発表し、全国各地で脱北者糾弾大会が開かれている状況にある。大隊長は、よほど空気が読めなかったのだろうか。

 話を聞かされた同僚が密告したのか、このことは保衛指導員(秘密警察)を通じて保衛局(前保衛司令部)に報告された。保衛局は、予審(起訴前の取り調べ)なしに即刻銃殺せよとの命令を下した。大隊長は翌日銃殺された。

 (参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー

デイリーNKジャパン

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