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【高橋洋一 日本の解き方】「香港国家安全法」施行で何が起こる? 「犯罪人引き渡し条約」締結国で中国批判すれば日本人も危険 (1/2ページ)

 中国が施行した「香港国家安全維持法」は、どのような危険性があるものなのか。そして日本人にも影響はあるのか。

 そもそも、6月30日の法施行日まで、香港市民は、法律の内容を十分知らされていなかった。その事実だけで、とんでもない法律であることは推測できる。

 法律の適用範囲については、筆者も出演した7月4日の朝日放送(大阪)のテレビ番組「正義のミカタ」で、中国事情に詳しい石平氏がこう解説した。

 中国の体制批判をする石平氏が、フランスで同番組に出演すれば、中国に逮捕される可能性がある-というのだ。

 法律の適用問題は、どこの国でも同じであるが、国家主権なので「属地主義」といい、一国の国内でしか有効でないというのが国際常識だ。

 石平氏の解説は、そうした国際常識に真っ向から反するものだったので、筆者は「国際常識の『属地主義』に反するとは驚く」とコメントした。

 ただ、正直にいえば、中国当局が国際常識に反する法運用を行うこともあり得るとは思っていたが、さすがに明文の規定があるとは思えなかった。

 そこで、香港国家安全法の和文訳を確かめたところ、「香港特別行政区の永住権を有しない者が、香港以外の場所で本法律に規定する罪を犯した場合、本法律が適用される」(38条)と、「域外適用」が規定されていた。

 ここまでくると、おかしさを通り越し、中国は世界の国のみならず全宇宙をも支配しているのかと疑ってしまう。

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