記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】「香港国家安全法」施行で何が起こる? 「犯罪人引き渡し条約」締結国で中国批判すれば日本人も危険 (2/2ページ)

 「属地主義」だと、香港において外国人が罪を犯しても捕まってしまうのは理解できる。しかし、「域外適用」であれば、石平氏が話したように、外国人でも、フランスで「香港独立」と言ったら捕まってしまい、中国とフランスの犯罪人引き渡し条約で中国に連れて行かれてしまう恐れがある。

 中国の香港政策については、日本や英国、フランス、ドイツなど27カ国が6月30日の国連人権理事会の会合で「強い懸念」を示す共同声明を発表した。一方、パキスタン、エジプト、ミャンマーなど53カ国は中国に賛意を示したと中国メディアは報道した。もっとも、この域外適用を認めるなら、もはや主権国家を捨てて、中国の属国になったにも等しい。中国に賛意を示した国はその点を認識しているのだろうか。

 これほどひどい域外適用なので、中国と犯罪人引き渡し条約を締結している国は、これからの対応が大変になるだろう。民主主義先進国では、フランス、スペイン、イタリア、韓国が中国と同条約を結んでいるが、どうなるだろうか。石平氏の話が冗談ではなくなってくるのだ。

 実際、カナダは「香港との犯罪人引き渡し条約」を停止した。日本人でも、中国と同条約を締結している国に旅行しているとき、うかつに中国共産党批判をしたら逮捕となりかねないのだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース