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東京の感染最多も打つ手なし? “若者クラスター”封じ込める策はあるか 専門家「学内や組織でルール作り」、心理学者「心に響くリアルな発信を」 (3/3ページ)

 それにしても、「3密」回避が、耳にタコができるほど呼びかけられているにもかかわらず、わざわざパーティーや会食を行うのはどのような心理なのか。

 「若者が重症化しにくく、無症候も多いという中で、自粛疲れのうっぷんもある」と切り出すのは、明星大学准教授の藤井靖氏(臨床心理学)。

 「若者の生活の中に危機感をあおる要素はない。240人以上が感染したといわれても、身近な人の感染をほとんど経験していない。『夜の街』という形で発表されるが、同じ居住地や同じ大学など、危機感を喚起させる属性の情報も若者たちには入らない状況だ」と分析する。

 無症状や軽症でも感染者数が増え続けると、医療体制への負担は重くなる。東京都医師会の猪口正孝副会長は「今は大丈夫」との見方を示す一方で、都が3000床の病床確保を目指す影響を受け、一般医療への圧迫が既に始まっていると明かした。

 若年層の心を動かし、協力を促す対策はあるのだろうか。

 前出の藤井氏は「感染者数の増加や、医療崩壊の可能性など論理的な話は響かず、リアルな情報で感情を動かさないといけない。統計データでの100人の傾向よりも、友人1人のデータの方が力を持つ。プライバシーに配慮しつつ、感染者の属性の詳細や、どれほど苦しかったかといった感染者の声や動画など、若者1人1人に訴える情報を発信すべきだろう」と語った。

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