記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】“帝国主義的覇権国家”の異常ぶり…中国とまともに付き合うのは限界だ! 日本は欧米諸国と安保・経済の連携を (1/2ページ)

 自民党は中国による「香港国家安全維持法(国安法)」に対する非難決議を了承した。習近平国家主席の国賓来日に関し、「党外交部会・外交調査会として中止を要請せざるを得ない」としている。沖縄県の尖閣諸島にも連日中国船が接近するなかで、日本の国益を守るためには、対中外交でどのようなスタンスが得策なのか。

 最近の中国は、周辺国と数々のトラブルを抱えている。英エコノミスト誌に掲載された風刺漫画で、ドラゴンに見立てられた中国が、右手でインド、右足で南シナ海諸国、左足で台湾とそれぞれ押し合い、尻尾は香港の自由を奪っている様子が描かれている。今のところ、左手は地面をつかんでいるが、筆者には日本の尖閣を伺っているように思えた。

 先日の本コラムで、国安法のことを書いたが、香港での国際公約である50年間の「一国二制度」を破ったことにとどまらず、同法の域外適用は異常である。域外適用とは、逆にいえば他国の国家主権を無視することであり、全世界を支配下にするという宣言のように筆者には見える。また、それは世界は中国のものという「中華思想」そのものだ。

 当然、隣国である日本も警戒すべきだ。尖閣での日本の主権侵害も放置できない。国安法を前提とすれば、わが国固有の領土である尖閣諸島で領有権を主張することは、世界のどこで言っても同法違反になってしまう。

 仮に、習主席を日本に招いて、安倍晋三首相が同氏に尖閣諸島の領有権を主張しても、同じく安倍首相は同法違反となりかねない。安倍首相が日本にいれば、中国と日本との間には犯罪人引き渡し条約はないので問題ないが、例えばフランスのように中国との同条約締結国に安倍首相が行ったとき、中国は国安法違反を理由として中国への引き渡しを求める可能性すらあるのだ。

関連ニュース